2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 光の家族の物語

やっぱり光の側についてもクイーンの子供が女の子(なぎさとほのか)である必要はない。それにポルンは王子と言うものの男とも女とも見分けのつかない容姿と行動をしているので、単に子供であると考えてよい。分身たちの成長が、三人に分割された精神が元通…

 闇の家族の物語

「ふたりは太母」では、分身の三人が男の子である必要は無い。母親との親子関係だけに焦点があたるため、子供は単なる子供になる。だいたい、ジャアクキング様と対決したときには老人ベルゼイと青年ジュナと少女レギーネが合体してひとりの巨人となっていた…

 大河子育てロマン

ジャアクキング様と光のクイーンがどちらも母親であると考えてみると、「ふたりはプリキュア」とは、実は子育ての方法をめぐるふたりの母親の思想対立を描いた「大河子育てロマン」であったと整理することができるだろう。あ、ジャアクキング様と光のクイー…

ふたりは太母

以前ほぼプリでは、分身の三人は息子として父殺しをして父を乗り越える物語を背負っていると書いた。これはジャアクキング様=父、光のクイーン=母という対立軸に沿って分身たちの物語を読もうとした結果だった。まあどちらかといえば、この読みはフロイト…

ユングっぽいメモ〜

覚醒後のポルンが光となり、闇の外側から光を呼び寄せたシーンはユング『赤の書』に描かれている「闇の中心にある光」である。

 2 ヒーローにさせるヒーロー

最終回を見終わって気が付いた。プリキュアは、ブラックとホワイトは、なぎさとほのかはヒーローじゃない。彼女たちはヒーローではなく、周囲の仲間たちをヒーローにするという意味でのヒーロー、すなわちメタヒーローなのだった。プリキュアのおかげでヒー…

 1-2 帰り道があるから

では二点目。なぎさとほのかはごく普通の女の子として僕たちの目の前に現れた。そして客観的には伝説の戦士プリキュアとして、特別な存在となった。しかし(実質的に唯一の主人公である)なぎさは自らの特別性に違和感を抱きつづけた。ずっと「ごく普通の女…

 1-1 日常の大切さ

ラストは寂しく終った*1。しかしこれは「日常こそが大切」という筋を通したからだ。ごく普通の日常こそが、なぎさとほのかが生きつづけるべき世界であることが、あの寂しいラストで描こうとしていたことだろう。心燃える非日常の物語は終った。ジャアクキン…

 1 日常への帰還

基本的にいい終わり方だったと思う。つながりこそが最強という筋を通した。そして最後の最後までなぎさとほのかをヒーローにしなかった。これまでずっと安易になぎさとほのかをヒーローへと祭り上げることを拒否しつづけた「ふたりはプリキュア」の終り方と…

大きな物語のあとで〜最終回

終った。よくやった。感動した。他所へは向かわず感想を書いている。ただしはてなアンテナの一覧を眺めている。なんだか不評のようです。話題はすでにマックスハートに流れているし。不評なのはまあひとつの評価だからわからないではないが、僕は一年見てき…

今日は日曜日!で最終回!

id:dokoiko:20050129というわけで、今日は夜までプリキュアを見ることができないのでした。しかもキリヤについて書いてないな。来週だ来週。というか、キリヤとは誰だったのかということがちょっと分かるような気がする。来週のうちには見えるような気がする…

結果発表

id:dokoiko:20050126のプリキュアカレンダーあげます企画の結果です。id:ghazさん先着正解でした。僕は△AFHを出しておきながら三角錐CAFHの体積が出ませんでした。こう言われてみるとそうなんだよな。 AB=3、BF=2、BC=6の直方体について、頂点Cから△AFHにお…

耳としてのトラックバック

やすぴ〜さんがid:yasupi:20050122にてトラックバックについて書いている。トラックバックの意味は、それまで自分の足(というか手)で探して歩かなければならなかった場所探しを自動化したという点にある。Webの意味がリンクにあるというのは、WWW生みの親…

 7 等身大でありつづけること

昨日のほぼプリid:dokoiko:20051028では、現在のアニメ的ヒロイン/ヒーロー物語を解体しようとしたルネサンス的「原点回帰」の方法が自己運動をはじめ、その遠心力がアニメヒロイン/アニメヒーロー的物語要素を振り切ってしまったのではないかと妄想した。そ…

情けなさ等身大〜第48話(5)

今週のほぼプリでメインテーマになるはずだったこの「等身大」については、点描とリンクで示した論点にてだいぶん表現してしまった。いまさらこれは言う必要も無いのかもしれない。長文野郎のみちたろさんがしっかり書いているし。

ぶっちゃけありえない

みなさん。明日はとうとう無印「ふたりはプリキュア」の最終回ですね。ところが私… 「せんせー来週入試だから朝から塾開けて〜」ということで朝8時20分出で20時まで塾なんです。今まで散々プリキュア見るんだと話題にし、なおかつプリキュアカレンダーまで教…

 4 形式拒否の自己運動

以上「ふたりはプリキュア」が絵の形式を拒否するためにあえて古い絵を選ぶというルネサンスの方法をつかったのだということを書いてきた。それは理念として製作者たちが狙ったことだろう。そしてそれは相当程度成功しているだろう。 で、絵の領域で現在アニ…

 3 記号から絵へ

人が絵を描き始めたとき、それは単に絵だったはずだ。絵が無いのに絵を何かの手段にするなどと考えることはできない。絵が絵として認知されて、徐々にそれを何かの手段として使われはじめる。そして何かの手段として使われ始めれば、手段としての効率を求め…

 2 最後の晩餐

例えばキリスト教絵画で定番の「最後の晩餐」を取り上げてみよう。下記リンクはゴシック最大の美術家と言われる(らしい)ジョット・ディ・ボンドーネ(Giotto di Bondone)作「最後の晩餐」である。 The Last Supper - L'Ultima Cena 1304-1306, Giotto di …

 1 ルネサンスとプリキュア

「ふたりはプリキュア」の絵における普通っぽさの表現技法についてはひでさん(自己満喫。雑記 No.145)とえみさん(id:s-takee:20051028)におまかせしますです。 ひでさんが「古さを出した」という言葉を抜き出していて、同じことをえみさんは「昨今の流行…

ルネサンス手法の良さと悪さ

なんだか書いているうちにまったく別の論点へ進んでしまいました。最近のほぼプリでは「手をつなぐ」というところに焦点を当てたことが「ふたりはプリキュア」の最大の意味ではないかと書いている。しかし今日はその「手をつなぐ」というのはほかに描くもの…

 幕間2

この稿を書きつづけている、というか書いていなかったりするのだが、そのうちにみちたろさん(プリキュアをひそかに応援したい日記の1月27日(木))やえみさん(id:s-takee:20051020、)が「普通の女の子」という切り口から「ふたりはプリキュア」の非日…

 6 ポルン:未来を見るもの

さてキリヤだ。ようやく。なんとなく本放映を見ているときには、キリヤはレインボーブレスを守るために巨人に気合をぶつけたように思った。だがビデオを繰り返し見ているうちに、どうやらそうではないように思えてきた。正しく言えば、レインボーブレスを守…

 5 つなぐということ

つなぐといえば、まずはなぎさとほのかである。今回第48話のラスト絵は、第8話のラストシーンであった。なぎさとほのかが堤防で手を取り合って学校へと向かう後姿だ。この段階であのカットを持ってくるということは、「ふたりはプリキュア」の核があのシーン…

 4 弱きものたちの物語(続)

なぎさとほのかは戦士プリキュアに選ばれてからというもの、別に強くなっているというわけではない。そして非日常世界での仲間であるメポミポ、ポルン、番人、長老、クイーンは戦士ではない。 もうあと1年目無印プリキュアの最終話しか残されていないという…

情けなさ等身大〜第48話(4)

番人が目を開いたのって、前にあったかな? というわけで金(というか萌え)の力で問題を解決できるかどうかは分からないがそんな感じのdokoikoです。1時過ぎまでいろいろこねくり回してみたのですができませんってば。まあそれはよいとして(よくないが)、昨日…

プリキュアカレンダー

下記問題を解法付きで解いていただいた方先着1名様に「ふたりはプリキュア 2005年カレンダー」(通販購入未開封)ご進呈します。解答したよーんという方はコメント欄に一番乗り宣言などしていただければ幸いでっす。解法はできれば中学生の学習範囲で。解答はp…

 4 弱きものたちの物語

さて情けない人たちの話に戻ろう。なんかさ、いずみのさんがその辺を指摘した記述を先ほど読まされてしまったのであれなんだ。もうオレいらん子やんか… もしかしたらもっと前からいらん子? てか最初からいらん子かも… いかんいかん。オレは振り返っちゃダメ…

情けなさ等身大〜第48話(3)

わやだがや。幕間だけで終っとるがね。ほいでよー似非名古屋の人(ヒトじゃにゃーてジンだがね)dokoikoだがー。一昨日の続きちゃっちゃと書くでよ。

 幕間(2):闘う理由

1話ごとの分かり易い起承転結(たまに起転結だったり起承結だったり)を面白がる一方で、なぎさの中の闘う理由に複雑なものを求めていたせいで、大きなお友達である自分が物足りなさを感じてしまっていたのかな。(ニタさん、id:hankotsu:20050123) 複雑なも…