2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 3 ただしそれは仮の復活

ということでひとりきり(プリキュアはふたりでひとり)で戦うことの限界を認め、前衛として正義を代表することをやめたがゆえに、プリキュアであることを家族=世界に承認を受けたなぎさとほのかであった。そして自我境界が崩壊したふたりは、全ての人に魂…

 2 プリキュアとして承認を受ける

この復活についてはもうひとつ重大な転換が描かれている。それはなぎさとほのかがプリキュアであること、プリキュアとして試練に耐えてきたことが世界に承認されたということだ。なぎさの回想およびほのかの回想において、彼女たちの家族はプリキュアとして…

MH最終話をもうちょっと詳しく(2)

昨日からの続きです。この文章はいずれ「物語だけを見ていては、今回示された物語は理解できない。構成と演出という作劇手法を物語の内容に積極的に繰り込んで物語を理解しなければならない」という文を説明することになると思います。 ストーリーとしての整…

 1 精神崩壊の危機〜一度目の死と復活

最終話開始直後にプリキュアは動けなくなっており、ジャアクキング(ハリボテ)による世界の崩壊を見届けなければならなかった。いっそ死んでしまえばよっぽど楽であるが、彼女たちは世界の崩壊を見なければならなかった。そしてジャアクキングによって開け…

MH最終話をもうちょっと詳しく(1)

この論考にとって、最終話で行われた二度の復活が前提となります。復活についての基本的な論旨はみちたろさんの感想(http://www.ymg.urban.ne.jp/home/mi1/p01tu.html、1月29日(日)の2)を採用します。

おわり〜MH第47話

論理的な意味での最後の分岐点は、 ルミナスは復活の意味に気が付く プリキュアたちは虹の園に生きている全ての命を思い出す までであった。それ以降の成り行きはぶっちゃけどうでもいい。世界は不確定なのだ。確かなことは自分が世界にどう向き合うかという…

プリキュアたちにとって正しいこと

ハッピーエンディングプロジェクト用の雑文に全部込める。はず。たぶん。きっと。

隘路を抜ける

書いてみて分かるのだが、本編でプリキュアらしく決着をつけるのはとても難しいと思う。ルミナスの覚悟をどうやって越えるのか。

絶望の底

第9章と第10章を公開しましたデス。ルミナスは生きているのでしょうか。ふたりはどうなるんでしょうか。私にもわかりません。

トップ小説発動中。

すいませんまだ書いているところです。トップ小説に関するご意見ご感想、その他ご雑談などがあれば本日コメント欄によろしくデス〜。

ハッピーセット1つ、お召し上がりで(バージョンアップ版)

本日行きました。いつものメンバー。私は10回目でした。見終わった後にプリキュアカードに挑戦。活目せよこの微妙な引き具合。 その後食事。みちたろさんと対談方法をちょっと詰めて、そうそうにハッピーエンディングプロジェクトのため散会。konoさんの話に…

 2 学生運動と無視された個〜無印後半

そしてやっぱり闇の側は近代日本であった。第一次決戦で負けたのは、対米戦争で何もかもが灰燼に帰した日本である。戦後の日本では、戦後育ちが戦前育ちに、ベビーブーマーたちが親の世代に反抗しまくった民主化運動(60年安保、70年安保がそれぞれの節目で…

 1 侵略と防衛の物語〜無印前半

吉本隆明の『対幻想論』を忘れていた。僕はこの著書を理解していないくだらん物書きとして、よくあるように「共同幻想」「対幻想」「自己幻想」という便利な言葉を借り出すことにする。 昨日の日記では「大義と個人との関係」という図式で闇の側と光の側を考…

戦後をなぞるプリキュア(Reprise)

昨日付けの日記本文は断続的に考えた文章をつないでみた。しかし実は全然つながっていない。さらにタイトルに偽りありとなっている。よってまとめ直します。 (でも書いてみたらまたちがってしまったり……)

母になる九条ひかり、父になれなかったあのお方

九条ひかりはクイーンになると、全ての母になるわけです。現状でもなぎほのは、九条ひかりのほうが自分達より先に死ぬべき存在(九条ひかりとしては消滅する)だと考えている。 これは九条ひかりがすでに、なぎほのにとっては母であることを示しています。通…

 5 人を超えた存在=九条ひかりが担う「信」

MHでは九条ひかりが、光と闇との戦いにおける大義の部分を担っている。プリキュアたちは九条ひかりという人との関係の部分を担っている。この分担によって、無印での居心地の悪さはMHでかなり解消されている。 おそらくどんな大義を語ろうとしても、大義…

 4 戦後思想をなぞるプリキュア

以上、ここに持っていこうという書き方をしているのであまり詳しく書かなくても良い気がする。ドツクゾーンにおけるジャアクキング様復活という大義と、そのためにあのお方を育てるというのは、明治政府が目指した(目指さざるを得なかった)国家と国民の関…

 3 大義と個人との関係〜光の側

九条ひかりが自らクイーンになる決意をするということが、おそらく「可能性」から導き出される答えでしょう。少年を救うため、なぎさとほのかを救うため、獣たちを救うため、そして世界を救うため。 そうすると、大義のために消えて行くということにおいては…

 2 大義と個人との関係〜闇の側

闇の側が持つ大義は、プリキュアたちの大義と対照をなすものだと考えます。闇の側の大義とは、ジャアクキング様復活のためには個を省みないというものであろうと思います。 「個を省みない」と言っても、あのお方を粗末に扱うということではありません。あの…

 1 クイーンはいつ復活すべきか

いつ復活すべきかというのは、構成のテクニックという意味ではない。闇の側がジャアクキング様を復活さた。今後光の側はクイーンを復活させようとするだろう。両者はひとつのものの裏と表であり、対称をなしている。ということは。 MH第45話の最後で描かれ…

クイーン復活の論理〜戦後思想をなぞるプリキュア

昨日付の日記(id:dokoiko:20060117)のコメント欄に、おひさしぶりの比奈子さんからコメントを戴きました。明けましておめでとうございます。比奈子さんのコメントを読んで考えたことを以下書きます。比奈子さんからはこれまでも私とは異なる理解からのコメ…

 2 ヒーローを拒否する物語へ

無印は彼女たちが世界を救うものとしてのプリキュアを受け入れる物語だった。しかし現代において、自分が世界と正義を背負って戦うという覚悟はリアリティを持たない。もちろんお話として綺麗にまとめることはできる。しかし綺麗に描かれたとしても、そのお…

 1 ひかりが消える、光が消える

ひかりという名がここまで不思議な力を持つというのには驚いた。あかねさん奈緒美羽にとってひかりが消えてゆくことはすなわち、彼女たちの心の中から光が消えてゆくことである。それは世界から光が消えることである。

輝く命〜MH第45話(1)

S☆S出だしと終わり予想

プッリキュッア プッリキュッア プッリキュッア スープラッ(シュ)スター (デデロデデロデロ デデロデデロデロ) ス・プ・ラッシュ・ス・ター ZOKKON!(わかるかなーわかんねーだろーなー)

MH第45話アイキャッチまでの音、とか

アイキャッチまでの音 AパートでBGMが入るのは2回。Bパートの音声演出と対照を成している。Bパートはひかり救出時の夕日シーン前半に無BGMがアクセントとなっている。00'00"-00'25" アバン:鼓動 00'25"-01'45" OP 01'45"-02'39" タコカフェ:早朝のさえず…

 アクションからサスペンスへ

「ふたりはプリキュア」は無印以来だんだんと光と闇との戦いの意味が分からなくなっている。物語の構造がアクションからサスペンスになっている。 無印前半 無印前半ではジャアクキング様を戴くドツクゾーンの面々、がプリズムストーンを追って光の園から虹…

新宿とらのあな下ふたりオフ

私は何度も時計を見た。時計はいつもより遅く進んでいるようだった。1月13日20時30分。金曜夜の新宿駅は人のエネルギーにあふれていた。人々は私の知らないどこからか来て、私の知らないどこかへと歩いていく。しかし私は新宿駅改札外の柱の前でひたすらあの…

 3 世界への信頼〜九条ひかり

あのお方とは逆に、九条ひかりは自身について何の疑いも持っていない。それは彼女が周囲のすべてから愛されており、世界に承認されていると確信しているからだ。なぎさほのか、獣たち、あかねさん、クラスメイト、ハーティエルたち、そしてクイーンの心。み…

 2 無意識への不安〜あのお方

あのお方は九条ひかりと出会い、彼の心を明かし始める。彼の告白は内側にこもっている。九条ひかりのことはまったく見えていない。自分とは何か。自分が成長するとはどういうことか。自分は何になるのか。 彼は自分の未来を想像することができない。それは彼…