S☆S第32話

気持ちでブライトとウインディになるプロセスを中断するってのが。 ハナミズたんありがとう。さよなら〜。

満と薫〜依存と欠損

満と薫について考える。 その1.彼女たちは満と薫というふたり組みである。満と薫はどのようなふたり組みであり、そしてなぜ彼女たちはふたり組みなのか。 その2.なぜ彼女たちは役割を分担したふたりでなければならないのか。 その3.満と薫はどうなるか…

自発的な共同作業〜無印第9話(再)

無印第6話でホーピッシュを探しに河童山瓢箪池へ向かっているのだが、それはプリキュアとしての使命だった。第8話を終えた今回は、初めてなぎさからメップルへ働きかける話だ。ほのかにとってはなぎさが直面する難局に同道する話である。これまでそれぞれが…

 追記:不毛な議論、理解と同意

あんたがポポ糞を許容するなら、あんたと俺の考えは永遠に理解しあえない なにを話しても水掛け論だ、これ以上質問しても「不毛」なだけだぜ・・・ (過激さん、2006年6月6日コメント) たしかに、過激さんがポルンを許せない理由がわかった以上、あまりそれ…

過激さんIII 電子の要塞

ということで三回目です。 ポルンの評価 id:dokoiko:20060608では過激さんのポルン理解および評価をまとめてみた。そこでますます強引にまとめてしまうのだ。 ポルンは幼児として造形されている→ポルンむかつく ポルンの「かわいさ」が過剰に演出されている→…

過激さん/帝国の逆襲

今日の表題はid:dokoiko:20060606に続く過激さん第二回目ということ以上に意味はありません。過激さんからアジのある読ませるご回答をいただいた。夜遅くまでありがとう。でも僕はそれを面白みも何も無い無機質な箇条書きへとまとめてしまう。だから6月6日の…

 2 成長するふたり

咲舞は成長しない。彼女たちはすでに与えられている。すでに与えられているものに気が付く。それが彼女たちの「成長」と言えばそうかもしれない。それはなぎほのが見せた成長とは異なる。なぎほのの成長は、ゼロからの獲得だった。というか視聴者にはゼロか…

 1 成長と気づき

なぎほのは成長していった。お互い全く別の世界に住んでいたふたりがお互いをだんだんと知り、プリキュアとしての覚悟を知り、他者を知り、そうやって世界と自分のかけがえの無さを知るに至った。それに対して咲舞はすでにそこにあるものに気づいてゆく。彼…

成長するふたり

「ふたりはプリキュア」において、成長するふたりと言えば誰でしょう。なぎさとほのか? 咲と舞は成長というよりも、すでに彼女たちが身に付けていたり含まれていたりする物事に気づくと言ったほうが良いように思える。

過激さん

ちかごろid:dokoiko:20050605にて過激さんとひっそりやり取りしている。最初のコメントをちょうど一年後の2006年6月5日にいただいたので、なんかすごい釣りなのかと思った。しかし実はとてもまともな(というと過激さんに失礼だけれど)方であるようだ。それ…

 5 満薫に手渡されたもの

彼女たちが変質をはじめたのは、咲舞の影響であることはまず間違いないだろう。しかし彼女たちはまだ自分たちが変質をはじめたことを認識していない。というより認識を拒否しているのだろう。休憩時間の受け答えで言葉をなくしたのは、それ以上自身が変質す…

 4 好奇心と素直さ〜咲舞との理解可能性

満薫が転校生としてこの世界に乗り込んできたのは、敵を知るためである。しかしそれもやはりS☆S第17話月夜のシーンまでとそれ以降ではちょっと異なるように思える。あの月夜のシーン以降、満薫は好奇心があり素直であるように描かれ方が変化しているようだ。…

 3 闇の中で

満薫は閉じている。他者に対して閉じている。他者の視線が彼女たちの自我を規定している。それゆえ他者がいなければ彼女たちの自我は安定しない。だからこそ彼女たちは他者のいない闇に立つと、彼女たちの存在について考え出す。 構図としてはキリヤの場合と…

 2 咲舞の裏としての満薫

さて話は満薫である。満薫と咲舞とを対として理解するとき、まず挙げられるのは対照性であろう。満薫は自分たちだけの世界に生きている。薫が特に「くだらない」と言うので満薫が無関心のように見えるが、彼女たちの本質はそこではない。「指図は受けない」…

 1 咲舞の対照性と同質性

しかしまずは咲舞からはじめなければならないだろう。というのも満薫は咲舞の裏として登場していると思われるからだ。 咲舞は対照的である。先代のなぎほのも対照的だったが、それぞれ位相が異なると思われる。なぎほのは情と理で対照を成していた。無印第1…

満薫について〜S☆S第18話終了時点

ほぼプリS☆Sという表題に偽りありの最近です。思うにようやく満薫に動きが見え始めたこともあり書いてみる。ていうかプリキュアという番組はどうして物語の駆動力を敵方に見出してしまうのか。まあ、小さいお友だちがわからないことを敵方に背負わせていると…

私のことは私が決める〜無印第8話(再)

ほぼプリをはじめるきっかけがこの無印第8話だった。もう2年経つのね。id:dokoiko:200403あたりが無印第8話なのだけれど、読み返してみると第8話の個別感想は書いていなかった。今回も書かない。 私のことは私が決める id:dokoiko:20060517の図で整理したの…

 第8話への伏線

みんな当時は第8話第8話言うてたわけだが、実は第7話もそうとうハイレベルな構成と演出だ。第7話と第8話は前後編であり、起承と転結という流れとして整理することもできるし、ネガとポジとして整理することもできる。 反転された構成 第7話の構成は、ギャグ…

ギャグの中のシリアス〜無印第7話(再)

再放送を見てからS☆Sが始まるまでに感想を書く事にしました。ていうか6時30分から起こすなよ。休日が一番早く起きるって大人として間違ってるだろ。

 3 プリキュアっぽさとは

大塚さんの記述を(第15話分に限らず)読んで感じるのは、演出さん、監督さん、作画監督さんたちがものすごく力をいれて「プリキュアっぽさ」を作り上げているのだなあということだ。今回の脚本は、プリキュア初登板の山下憲一さんが書いている。大塚さんや…

 2 ドロドロンのバカっぽさ

大塚さんの意図は「ドロドロンは一生懸命だけど、少し頭が弱い感じ」ということだ。とは言ってもAパートのことになるが、ドロドロンはとにかく正面からしか描かれない。これがなんだかバカっぽい。たとえば犬を真正面から見るとバカっぽいのと同じ感じかな。…

 1 対照、呼応の面白さ

S☆S第15話は左右、上下の対照的な構図を何度も使っている。満と薫が画面上で左右対照に描かれている。座席についているときなどは物理的に仕方が無いが、Aパート冒頭にてゴーヤーンと会話しているときから左右対称である。 Aパート中盤でドロドロンと会話し…

映像の面白さ〜S☆S第15話

S☆S第15話は映像の作り方が、これまでのプリキュアには無い仕方で面白かったので書いてみる。ストーリーについてはえみさんがid:s-takee:20060513#p2にて書いているように小さいお友だち向けなので、痛い似非文芸オタ日記のほぼプリでは言及しない。 という…

 6 これまでのS☆S

というような先代に比較すると、S☆Sにおいてストーリーが見えにくい構成となっている。たしかにストーリーは存在している。しかしそれは見えにくい。7つの泉があって6つがダークフォールにわたっている。そして4つの泉について敵が出てきているので、あと2つ…

エピソードとストーリー(4)

 5 否定から始まる物語

id:dokoiko:20060517から続く。先代プリキュアが登場人物を絞ったことでお話の密度を上げたというのは周知であろう。主役はふたりだけ。九条ひかりはあのお方と対になって、MHのストーリーを背負った。九条ひかりが日常で主役となった話数はごくわずかだっ…

エピソードとストーリー(3)

飛んだ。

番外編っぽい文章だったので保存しないでつらつら書いていたら終了間近でpcが飛んだ。こういうときに限ってそういうことになるんだ。

 4 大反転〜究極の外部としての宇宙、究極の内部としての宇宙

というところまでたどり着いていたのが、MH決戦の状況だった。そして究極の外部として登場したのが「宇宙そのもの」であるジャアクキング最終形態であった。ジャアクキングが宇宙そのものであるというのは一見、ドラゴンボール的な強さのインフレであるか…

 3 入れ子の対立

先代プリキュアは(といっても現S☆Sにも当てはまることである)対立のストーリーであった。それは主人公が対照的なふたりだとか、大枠が光と闇との戦いだとか、ジャアクキング様とクイーンが表裏一体だという設定だけではない。先代プリキュアにおいては、何…