2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

 3 無印第22話との相反

無印とMHは古今和歌集と新古今和歌集との関係にある。そして無印第22話が「帰るべき場所」を指し示したのに比べ、MH第20話は「別れるべき場所」を指し示している。終。 解説1:古今と新古今〜本歌取りについて などと半可通の自意識を爆発させたような恥…

別れの時、近づく〜MH第20話(2)

感想続き。しかし忠太郎といいクマちゃんといいモコといいベルちゃんといいぽん太の助といい、動物的な何考えているか分からん不気味さがリアルだな。

 2 世界を救う偉大なる子供〜子供的世界の完成

ファンタジーの上がり 大人になるということは、大人にとっては過ぎ去りし日々の思い出である。それは思い出として懐かしく思い出される安全な風景であるが、子供にとっては何一つ分からない飛躍である。子供にとっては子供的世界が彼らの世界全てである。 …

 1 皆殺し〜ファンタジーの絶滅

なぎさとほのかにとって、光と闇との戦いの終わりはファンタジーの絶滅である。本論におけるファンタジーの定義は、先のチャートで置いたように変身・異能力・運命・異界というようなものに代表させてみた。野口悠紀雄氏によるとファンタジーとはこの現実の…

無印最終回日常シーンの再解釈(1かも)

何でいまさら無印なんて書くんだって? だってイイものはイイんだもん。無印最終話感想の脚注id:dokoiko:20050130fn1にも書いたように、ラストの日常シーンは村上春樹『羊をめぐる冒険』をやっている。羊の読者ならば、全てが閉ざされてゆくあの流れを違和感…

 2 無印第22話との対応

動物が主人公で、しかも激動の直前と言えば無印で話題をさらった第22話「ウッソー!忠太郎がママになる!?」だった。無印では直前の第20話でポイズニーを葬り、第21話でキリヤを闇に返すことになった。この二話でなぎさとほのかは、光と闇との戦いが絶滅戦…

 1 つながり〜終わりと始まり

今回の莉奈とぽん太の助について、なぎさとほのかは友人である莉奈の立場に立っている。ぽん太の助と別れる莉奈に彼女たちは自分を重ね、半年前に自分たちが経験したメポミポとのお別れを体験し直している。 一方ぽん太の助に重ねられていているのは洋館の少…

真実の時、近づく〜MH第20話(1)

7月最後の二週は水泳で休みかよ! 20日間もプリキュア抜きかよ! 人生最大のピンチ到来か! 今回MH第20話は、莉奈とぽん太の助とのお別れをお話の主軸としていた。なぎさとほのかにとっては、闇との戦いが決着した後にもう一度(そして最終的に)やって来…

恋愛成績表

今度は恋愛成績表/恋愛力を徹底解析する無料の恋愛診断:ハニホーでid:yasupi:20050624さんが遊んでいるようなので僕も遊んでみる。結果はコレ(恋愛占い・診断・心理テストのハニホー!当たる!無料!)。 「出来事がすべてくだらなく思えるのか」あ〜そう…

Musical Baton

id:yasupiさんに指名されてしまったのでやってみる。追記:matsunagaさん早え〜さすがだ。怒られるのなら100人の村について詳細に調査していたこともあるmatsunagaさんだと感じていたのだが、ありがとうございます。yasupiさんも言及しているのだが、チェー…

時間の切り方で見る「ひとりはルミナス」(2)

今日のグラフは母数を変更しています。OPとアイキャッチとEDを除き、お話のみに絞りました。 区分 時間 割合 摘要 OPまで 2分22秒 11.58% なぎさ引越疑惑勃発する Aパート前半 1分18秒 6.36% 引越し疑惑すぐに解消する Aパート後半 5分46秒 28.22% …

時間の切り方で見る「ひとりはルミナス」

アバン開始〜Aパート終了、Bパート開始〜ED終了まで23分45秒 区分 時間 割合 あらすじ OPまで 2分22秒 9.96% 引越疑惑発覚 Aパート前半(サブタイトルまで) 1分18秒 5.47% なぎさ躊躇 Aパート後半(CMまで) 5分46秒 24.28% ひかり困惑 Bパート(…

 4 友達であるということに慣れていないひかり

なぎさとほのかにとっては、ひかりは文字通り友達である。ひかりと関係しているのはなぎさほのかの自発的な意志である。ひかりに何か根源的な存在基盤を担保してもらっているわけではない。更に言えば、なぎさとほのかはすでに虹の園で友達という関係性につ…

 3 存在基盤の確かさと脆さ(2)

昨日の最後に書いたことをまとめると、ひかりにとってルミナスであることをやめるわけにはいかない。いや、ひかりであることとルミナスであることとは優劣がつかない。ひとつの存在の片面を見れば九条ひかりであり、もう片面を見ればシャイニールミナスとい…

ひかり空回りする〜MH第19話(4)

一昨昨日からの続き続き続きです。本日はひかりが九条ひかりであることの不確かさについて考えます。

 3 存在基盤の確かさと脆さ

プリキュアであること、ルミナスであること 無印第8話でのほのかのように、なぎさとほのかはぶっちゃけプリキュアであることを拒否することができる。彼女たちがプリキュアでありつづけているのは、彼女たちがそれを望んでいるからだ。無印総括のどこかで書…

ひかり空回りする〜MH第19話(3)

おとといからの続きの続きです。無印第42話(以下第42話)との相違点を見ることで、今回のお話を考えています。 ひかり理解の難しさ 今週も延々と時間をかけて感想を書いているのだが、さきほどみちたろさんの論考(http://www.ymg.urban.ne.jp/home/mi1/p01…

 2 通い合わない心と心

第42話の評価はAランクということでだいたい一致をみていると思う。そして今回はその第42話を下敷きにしている(えむいちさんはhttp://sakusaku.sakuratan.com/6月12日感想で無印第8話にも言及している)。しかし実際のところ、今回の出来栄えはどうだろう…

ひかり空回りする〜MH第19話(2)

昨日からの続きです。無印第42話(以下第42話)との相違点を見ることで、今回のお話を考えています。

 1 無印第42話との相似と相違

ほのかの回想として直接無印第42話の一部が出てきたこともあり、今回のMH第19話が無印第42話を下敷きにしていることは明らかだ。サーキュラス登場後ひかりがザケンナーに飲み込まれるところで、これは無印第42話を再構成するのではないかと感じた。ひかり…

ひかり空回りする〜MH第19話(1)

必殺仕事人のようなタイトルになっているな。今回MH第19話は、なぎさ転校の話が冒頭でいきなりオチてしまう。だから視聴者にとっては、転校がなぎさの早とちりであることが分かってからずっと、気分としてはエピローグのように弛緩した雰囲気となっただろ…

 2 なぎさの三点測量(2)

ほのか:内に秘めたる別のなぎさ ほのかに対して、なぎさは「明るい人気者」以外の面を見せている。プリキュアとして悪に対峙する正義の人。それ以外にもプリキュアとして戦っている時に弱気になったり涙を見せたり、なぎさとしてもほのかを勇気付けたり、ほ…

ほのか理解をなぎさに適用する(2)

 2 なぎさの三点測量

なぎさを見ている人々を、なぎさに近い順番に列挙してみよう。ほのか、メップル、その他光の園関係者、あかねさん、志穂莉奈、ラクロス部員、その他クラスメイト、学園の人々、そんなところだろう。実はあまり多くない。光と闇の戦いはなぜか(森の洋館以外…

 1 ほのか理解の方法を一般化する

前回の日記では、ほのかを理解する方法として二つの方法があることを確認したように思う。ひとつはみちたろさん(http://www.ymg.urban.ne.jp/home/mi1/p01.html)の方法、各キャラクタに映っているそれぞれのほのか像を検討するものだ。もうひとつはいっし…

ほのか理解をなぎさに適用する

 3 近くなるほど遠くなるほのか

というように、ほのか理解の方法はいくつかある。ほのかの特徴として浮かび上がってくるのが、登場人物それぞれが持っているほのかの印象がかなり異なっているということだ。いっしゅうさんのようにほのかに焦点を合わせて考えると、ほのかの中で彼女の中核…

 2 理の人か感情の人か〜ほのかの情に対する評価

いっしゅうさん(http://www.geocities.jp/isshuu_a/precuremh118.html#lcn002、トピックの章)と僕とは、ほのかが彼女の中に宿している感情に対する評価が分かれているのだと思う。ほのかの情を彼女の本来と見るといっしゅうさんのように「実のところほのか…

 1 神か人か〜一般と個別を区別する

みちたろさん(http://www.ymg.urban.ne.jp/home/mi1/p01.html、6月2日(木) ほのかを見る目 )と僕とは、ほのかを見ている視点の質が異なっている。どちらもほのかを第三者として眺めているのだが、僕の視点は「ふたりはプリキュア」のどの登場人物の視…

ほのか理解をめぐる相違の理由を考える

ようやく各所のMH第17話ほのか関連記述を読みました。今回は特にそう思うのですが、いちばんしょーもない論考をしている僕が各所に言及してもどうしよーもない。ただしほのかに対する感じ方に差があるのならば、どのあたりに理由があるのかを考えてみよう…