1 無印第42話との相似と相違

ほのかの回想として直接無印第42話の一部が出てきたこともあり、今回のMH第19話が無印第42話を下敷きにしていることは明らかだ。サーキュラス登場後ひかりがザケンナーに飲み込まれるところで、これは無印第42話を再構成するのではないかと感じた。ひかりが飲み込まれた後になるけれど、今回のザケンナーキングギドラで三つ首だったので、初期草稿では首それぞれにひかり、なぎさ、ほのかが飛び込んで、そこから三人が出会うという展開になるのかと思ったらそうでもなかった。もしそうだったら、もっと無印第42話に近い展開になっていただろうと思う。
ただしひかりとなぎさとほのかの関係をいろいろと考えると、今回あれと同じ展開にすることはできないだろうと思う。、無印第42話時点でのなぎさとほのかとの関係と、現段階での三人の関係は形が異なるからだ。これから今回と無印第42話との相似と相違を取り出す。そして、ひかりが現在どのような状況にあるのかを考えてみる。

無印第42話との相似点

無印第42話(以降第42話と表記)ではブラックとホワイトとの間で離別と再会が行われた。今回はひかり=ルミナスとなぎさほのか(プリキュアたち)との間で行われており、その関係を考える。

  • 公園の茂みでひかりがなぎさのつぶやきを聞いた後、ひかりとなぎさほのかとのコミュニケーションが断絶した。これは第42話でホワイトが連れ去られた後に相当する。
  • ひかりから何も出なくなった。日常シーンと戦闘シーン前半のどちらにおいても、ひかり=ルミナスは成すすべなく状況に引きずられるしかなかった。これは第42話の戦闘シーンで、ブラックが地下鉄ホームでひざを抱えているところまでにあたる。
  • ひかりが闇に飲み込まれる。第42話でのほのかに相当する。
  • ひかりがなぎさとほのかのことを手がかりに反転する。第42話でブラックとホワイトがお互いのことを感じて希望を取り戻したことに相当する。
  • プリキュアたちに助けられる。

第42話との相違点

  • 戦闘が終わるまですれ違っていた。ひかり=ルミナスはなぎさとほのかが大変なことになっていると誤解していた。そして、彼女ひとりでどうにかしようとしていた。プリキュアたちは、仲間としていつのものようにひかり=ルミナスを助けようとしてザケンナーの中へ飛び込んでいった。
  • それとほぼ同じシーンでのことになるが、関係が片方向である。ひかりはなぎさとほのかの役に立ちたい、迷惑をかけたくないということで、自分ひとりで事態を処理しようとしていた。第42話でほのかがなぎさを信じて待ったこと、なぎさがほのかを信じて突き進んでいったときの双方向性が無い。
  • また同じシーンでしかもほぼ同じことなのだが、関係が非対称であり(だからこそ、かな)お互いの心が通じていない。

(翌日に続く)