無印最終回日常シーンの再解釈(1かも)

何でいまさら無印なんて書くんだって? だってイイものはイイんだもん。無印最終話感想の脚注id:dokoiko:20050130fn1にも書いたように、ラストの日常シーンは村上春樹羊をめぐる冒険』をやっている。羊の読者ならば、全てが閉ざされてゆくあの流れを違和感無く受け取ることができるだろう。おそらく過去に生きる傾向がある僕にとって、無印の終わりは過去との決別という感じがする。

通過儀礼〜大人への扉

なぎさとほのかにとってジャアクキング様を倒したことは彼女たちが子供から大人へと、というかふたりにとっては大人への扉をくぐるための通過儀礼だったのだな。あまりにも物語の本筋過ぎて当然のことだから、僕は無印プリキュアが終った時この点をおそらくほとんど見逃していた。みちたろさん([http://www.ymg.urban.ne.jp/home/mi1/p0501.html)がかろうじて「卒業とは(なぎさが言ったように)ふたりのプリキュアからの卒業でもありました」と言及しているぐらいだ。

主役、変身、異能力〜子供世界のファンタジー

なぎさとほのかにとって、光と闇との戦いの終わりはファンタジーの絶滅である。「なかよし」誌を読んでいて思うのは「特別な力を持つ普通のおんなのこ」の物語を提供しているということだ。以下勝手にだいたいのところをチャートにしてみる。
なお恋愛要素はデフォルトなのであえて言及しない。「ふたりはプリキュア」は恋愛要素が極端に少ないということでは異彩を放っている。というかタイアップだからということもあるのだろう。
今月号では「まもって!ロリポップ」「ゴックン!ぷ〜ちょ」の二作品が最終回だったわけだが、どちらも物語は解決しました、相思相愛になりました、みんな幸せに暮らしましたとさという結末だった。いつかid:s-takeeさんがセーラームーンのラストとプリキュアのラストを比較していた時に書いていたと記憶していて、おそらくこういうラストがいわゆる普通の終わり方であろう。
無印プリキュアのラストはこのような終わり方とは一線を画しているので、その辺から考え始めたいと思う。

タイトル 変身 異能力 運命 異界
王子様のつくりかた × ×
チェリージュース × × × ×
キッチンのお姫さま × × ×
シュガシュガルーン
ぱにっく・ぱにっく ×
ともだち × × ×
きららプリンセス × ×
不思議通販ケロリン × ×
まもって!ロリポップ ×
ゴックン!ぷ〜ちょ × × ×