3 メポミポではなく番人

とにかくかなり早い時点で第8話とダイアリーがすでに存在したとしよう。すると問題になるのが、ダイアリーを誰がいつ二人に渡すのかということだ。日記というのは個人的かつ自発的な営みである。ダイアリーを誰かがなぎさほのかに手渡す時期でまず考えられるのが、二人がプリキュアになった時点だ。第1話または第2話になるだろう。
しかし日記は自発的な営みである。この時点で日記を受け取った場合、ほのかはプリキュアという不思議で面白そうな体験をせっせと記述したかもしれない。しかしメップルプリキュアそのものに違和感を感じており、少なくとも受容する精神状況ではなかったなぎさの場合、その時点でダイアリーを手渡されても書かなかっただろう。
そうなると、入れ替わった日記にお互いの本心が書かれていなければ、第8話は絶対に成立しなくなってしまう。
また放映開始段階でダイアリーを手渡すとすればメポミポしかいない。彼らはなぎさほのかよりも精神的に成長しているわけではない。対等の相手から日記をもらったとして、中学生ぐらいの女の子がそうそうすんなりと日記をつけるわけは無い。これもほのかは大丈夫かもしれないが、なぎさについては「なんであんたから日記なんかもらわなきゃいけないのよ!」とメップルに日記を投げ返してしまうかもしれない。ということで日記を渡すのはメポミポ以外のほうがウソくさくないだろう。しかも光の園の住人でなければならない。