3 自立しないし成長しない「あのお方」

あのお方の変化について闇の戦士たちは一貫して「目覚め」と表現している。MH第21話ではサーキュラスが「目覚める時が近づいているのかもしれんしな」と語っている。今回MH第38話ではバルデスが「我らが闇の支配者がお目覚めになる日も、そう遠いことではなさそうだな」と語った。
目覚めと成長はもちろん違う(のだろう)。成長は本人の意思で(大局としては)なだらかに進んでいくという感じがする。それに対して目覚めと言えば、本人の意思とは無関係にある瞬間突然に訪れるという感じだ。例えばおとなしい良い子が豹変して暴力をふるったりするような。
プリキュアたちと闇の戦士たちが親という役割で対応していると考えている。さらに闇の戦士たちは、プリキュアたちにとって「そうなってはならない姿」だと考えている。とすると、これまでおとなしい良い子だったあのお方が豹変して暴力的になるというのは、結構流れに沿った展開だと言えるだろう。この場合あのお方は自立しているわけでもなければ成長しているわけでもないということになる。