12 プリキュアとしての立場

この関係、大和屋とお客さんという関係が実はプリキュアであるなぎさほのかと虹の園の人々との関係と同じである。なぎさとほのか(とひかり)はプリキュア(とルミナス)として、孤立無援で闇の世界と対峙している。彼女たちのほかには闇と戦える者はいない。かといって誰かが彼女たちの奮闘を知っているわけではない。誰も知らない。
プリキュアとして世界の行方を背負って(というより、それこそ宿命に導かれるように背負わされて)我が身と我が命をささげているにもかかわらず、それを誰も知らない。誰も応援してくれない。誰も認めてくれない。誰も誉めてくれない。
しかし彼女たちは戦いつづけてきた。虹の園に住む家族や友人や知り合いとの関係が、彼女たちにとって不可欠なことだからだ。少なくとも彼女たちは不可欠なことだと思っているからだ。