9 影山由美さんの作劇

影山さんの作劇には特徴がある。ひとつは言うまでも無く、小田島友華のお話である。もうひとつマックスハートの担当回を振り返ると、お出かけするお話が多い。
第24話が小田島で合宿、第18話が家族でキャンプ、第12話が高原タコカフェ、第6話がひかりお使いである。第3話はルミナス登場までの設定決め打ちなので、影山さんの世界ではないだろう。ちなみに無印では小田島話が二回、しゃべる忠太郎、夏祭りベルゼイ登場、よし美先生結婚式、合唱コンクール、分身三人融合を担当している。
景山さんの作劇は、出かけた先で何かが起こるというのが基本線になっていると見てよいだろう。で、この作劇ならばマックスハートが目指しているであろう縦の関係の物語を描きやすいように見える。MH第32話なんてまさにこのパターンだ。しかし以下書くように、影山さんの作劇は無印のように横の関係を描くほうが合っているように思われる。