3 冴えてきた演出(魔人登場)
前シリーズではかなりの放映回で演出意図が映像に落とし込まれていなかったように思う。各放映回の戦闘シーンを取り上げてみよう。一時期戦闘がプリキュアマーブルスクリュー頼りになっていた。しかし第11話のゲキドラーゴ最終編あたりからようやく戦闘シーンに凄みというか緊張感が加わるようになった。ドツクゾーン編で戦闘時の演出が映像に落とし込まれるようになったのはポイズニーが出てきてからのように思う。
ポイズニー登場は第12話「悪の華・ポイズニー参上!って誰?」だった。この回はポイズニーの気合弾でほのかとなぎさが飛ばされたり、さなえおばあちゃんの気合受け流しシーンやポイズニー背負い投げシーンなどそれまでとは違うなと思わせる映像になっていた。
- ほのか1号戦での立ちポーズ祭り
- 赤武者青武者戦での刃渡り
- 小田島先輩がいっぱい
- 農作業ほのかピンチにヒーロー登場のなぎさ
- 鏡の世界戦
- キリヤ最終戦のドアップ祭り
など、それぞれに見せ方のメリハリをつけようとしているように思う。
復活編では戦闘シーン以外でも演出が格段に良くなっているように思える。ドツクゾーン編の魔人たちはいまいちどれほど強いのかが分からなかった。しかし復活編では登場直後に強さのイメージをちゃんと視聴者に伝えているように見えた。第27話、第28話の魔人誕生シーンは変身の迫力が描けていると思うし、第27話では台風の風のエネルギーを丸ごと吸い込み、第28羽では火山の火のエネルギーを丸ごと吸い込んだ。ああ彼らはよっぽどの強さを身につけたのだなというのが表現されている。ついでにエネルギーを吸収することで成長し、ジャアクキング様の記憶を取り戻したということがわかる。彼らはジャアクキング様の遺志を継いでいるのだ。