1 成長と気づき

なぎほのは成長していった。お互い全く別の世界に住んでいたふたりがお互いをだんだんと知り、プリキュアとしての覚悟を知り、他者を知り、そうやって世界と自分のかけがえの無さを知るに至った。それに対して咲舞はすでにそこにあるものに気づいてゆく。彼女たちは小さいころにとねりこの木の下で出会っており、やがてプリキュアになることはそのころからの宿命であるかのように描かれている。ということはほぼプリでも何度か書いている。
最近のS☆Sでもそれは一貫している。というか開始当初よりも明確になっているように思われる。たとえば今週の第18話において、舞は薫を通して思ったことをそのまま伝えることの重要性に気が付く。咲はみのりが手伝いをできないと決め付けていたこと(が間違いだった)に気が付く。第17話では、母の埴輪が母にとって本当に大切だったことに舞は気がつく。第16話では、健太が「がんばっている咲を見て気が付いた」。第15話で咲にお母さんが語った言葉は「覚えてる? 力いっぱい一生懸命、そして楽しく」であり、咲はそれを思い出す。