物語の様式美
物語としての美しさは、数式の美しさと似ている。数式の美しさは関係ないと思われる数が単純なしかし思いもよらないかたちで結びついている時に感じるものらしい。たとえばオイラーの公式なんかよく引き合いに出されてる。とにかく結びつかないと思われる要素がシンプルな必然で結びつく時、その物語に様式美を感じるのだと思う。
「ふたりはプリキュア」を考えると、物語を終わらせるには条件がいくつかある。
- 光と闇との戦いに終止符が打たれる
- ただし光と闇とは表裏一体
- 誰か/何かを守るために誰か/何かが犠牲になってはいけない
- プリキュアという存在は封印される
- すなわち光の園及びドツクゾーンと虹の園との通路は閉ざされる
という感じだと考えている。光と闇との戦いが本当に終わるためには、光と闇がひとつにならなければならない。それを満たす物語を考えることは、おそらくたくさんの道がある。そこからさらに複数の条件を満たし、なおかつそれらをシンプルに結びつけるのにそんなにたくさんの道はない。僕の妄想がそうなっているかはアレだ。本編はプロの技なので、大安心で悠々と見守るなり。