4 このままでは終結しない光と闇との戦い

宣戦布告までした永沢さんが最後になぎさと堅く手を握る今回の話は、光と闇との対立という「ふたりはプリキュア」の根幹に関わる重要なものだったと考えている。御高倶女子ラクロス部と永沢さんは、ドツクゾーンジャアクキング様をモデルにしている。そしてラクロスの試合は、光と闇とでやがて行われる最終決戦の予行演習としての役割を果たしていると思う(製作者たちにとって)。
光と闇とは表裏一体。それが最初の決戦無印第26話で明らかにされたのだった(第二次決戦でこの設定をチャラにしたという可能性はあるけどね)。ということは、ジャアクキング様を何度倒したとしても光ある限りまた闇もそこにある。「ふたりはプリキュア」が根幹からそもそも侮れない作品であると感じたのはこういうところだ。悪は悪だが、それは単独で存在しているわけではない、というのは人間の真実である。悪を消し去ることはできない。悪を抱え、悪を手なづけて生きていかなければならない。
光と闇とが表裏一体であるということは、光の力をめぐる光と闇との戦いが集結するためには、これまでのように闇を倒してはいけないということになる。だからこそこれまで二回プリキュアたちがジャアクキング様を倒しているが、それでも闇の世界は存在しつづけ、ジャアクキング様は復活を繰り返している。今後どれだけプリキュアたちがジャアクキング様を倒しても、光ある限り何度でも闇は復活する。
闇を消すためには光もまた消えなければならない。今までのようにジャアクキング様を倒そうとすれば。