2 重層的な友人関係

志穂がワイヤーアクションをあきらめることを伝えるシーンで、役者がだいたい出ている。顔ぶれを見てみると、間違いないのが右端で着物姿の聖子だ。あとは名無しさん。
三年桜組で面が割れているのは、なぎさ、ほのか、志穂、莉奈、真由、京子、夏子、聖子、唯、千秋の10人。他クラスでユリコ。

  1. レギュラー:志穂、莉奈
  2. 準レギュラー:ユリコ
  3. 脇役:京子、夏子、聖子
  4. ゲスト:真由、唯、千秋

という感じで、それぞれ三人までだ。ここで注目したいのは、脇役として括った三人、京子、夏子、聖子の存在だ。この三人はなぎさほのかにとって、不思議な立場にいる。親友でもなく、ただのクラスメイトでもない。この三人がいることによって、なぎさほのかとクラスメイトとの親しさの度合いが「親友か知り合いか」ではなくなっている。これはリアルである。
聖子はキリヤ編で突然出てきていきなり志穂莉奈に恋の相談をしていたのだが、それ以降ちょくちょく顔を出している。恥ずかしがりやだけかと思いきや、合唱コンクールでピアノを担当していたし、今回も役者として舞台に上がっている(昨年のロミオとジュリエットを見直してみた。するとなぎさとほのか以外は莉奈がいて、あとは誰が誰だか…という状態だった)。
京子夏子は偽プリキュアの一発キャラかと思いきや、コスプレコンビとして確固たる地位を占めてしまった。学園祭といえばこのふたりであり、修学旅行では自作の和装を持ち込みしていた。とはいえではなぎさほのかと親しいかといえばそういうわけでもない。京子と夏子は独自の世界を作っており、しかし偽プリキュアの一件以来なぎさほのかとは付かず離れずを維持している。