1 面白くないほうの結末

永遠に再生と対立と解体が続くという仮説は、二年目の最後にジャアクキング様が倒されても、結局それは一時的な撃退でしかないという結末となることを意味する。なぎさとほのかがジャアクキング様を倒す。まあそれはそれでひとまずの決着がつくわけだ。ひとまずの決着といっても、なぎさとほのかが生きているうちにジャアクキング様が復活しないぐらいの勢いでジャアクキング様を撃退できるとするならば、なぎさとほのかのふたりの物語としては、それを最終決着と呼んでも差し支えないだろう。
ただしこの場合、「ふたりはプリキュアマックスハート」の終り方としては「ジャアクキング様をまた倒しました。当分よみがえってくることは無いでしょう。当面光の園虹の園は平和になりました。伝説の戦士プリキュアとしてのなぎさとほのかは、ここでひとまずお役御免となります。次にジャアクキング様が復活するときは、別の誰かがプリキュアとして闘うことになるでしょう。なぎさとほのかは「伝説の戦士プリキュア」の名を次代にバトンタッチすることが出来ました。と同時に伝説の戦士を全うしたなぎさとほのかは、個人としても大きく成長して大人に近づきました。これからは普通の女の子としての人生を続けていくでしょう。プリキュアとして戦い抜いた自信を胸に…」という結末になるものと思われる。
まあ、ぶっちゃけ人生とはそんな感じだ。最終的な解決などそうそうありはしない。暫定的な解決の連続が、生きていくということだ。何かを解決したとしても、それはまた新しい課題を引き寄せてしまう。と、人生の縮図としては結構イイ線だったりするのだが、なんかいまいち面白くない。