ポイズニー

命令一途の姉さんポイズニーは自らの役割を疑うことがなかった。そして自分にはそれができると思っていた。いや、できると信じてやりぬくことが彼女の存在証明だったのだ。それは自らの美学に殉じたピーサードよりも一途であり、存在証明など必要なかったゲキドラーゴよりも繊細であった。と同時に自らが必要としそして信じるものを必要としすぎ、信じすぎた。
彼女はドツクゾーンの魔人5人のうち唯一の女性だった。そう考えると容姿だけではなく、内面においてもいわゆる女性的だと分類されるような思考の傾向をもちゃんともっていてのだなあと思う。とは言え別にそういう傾向を全ての女性がもっているわけではないし、全ての男性が持っていないわけでもない。
男性的傾向性のパターンについては、ピーサードとゲキドラーゴに分配して配置していた。理念に偏りがちという傾向性をピーサードに割り振り、体力に物を言わせるという傾向性はゲキドラーゴに割り振っていた。考えてみればキリヤもそうで、自分の存在理由にくよくよと悩みがちな青年期の男性に見られる傾向性を彼は持っていた。
女性は唯一ポイズニーだけだったのだが、ポイズニーと対照をなす傾向性をもった存在としてレギーネおよび翔子さんが出てきていると考えることができるだろう。