2 復活編

ドツクゾーン編での破壊と復帰についてほぼプリでも何度か取り上げていたように思う。ぱっと思い浮かぶのがマクー空間だったのだが、結局どうなっているのかということはよく明らかにできなかったはずだ。各話の結末を見ていくと、設定が決まっていないのかなあと思ってしまったのだろう。
しかし現シリーズの復活編では、分身のひとりであるガートルードが意識的に何かの力を行使し、病院の院長として自分を虹の園の現実に埋め込んだ。そして最後にはおそらく意識的にもう一度虹の園の現実から自分を削除し、自分のいない元の現実へと現実を接続しなおした。
ドツクゾーン編では、ピーサードが教育実習生としてベローネ学園にもぐりこみ、キリヤが生徒としてもぐりこんだり、ポイズニーが七変化でチョコ娘になったり犬になったり仲居さんになったり占い師になったりしていた。しかしこれらドツクゾーン編では、現実を改変したという描写はなかった。まあ確かにチョコと販促材はどこから調達したのだろうとか、ベローネ編入書類(特に身分証明用の行政書類)をどこから手に入れたのだろうとか、そもそも編入手続きを良く知っているなとかいろいろ疑問は尽きなくて夜も寝られなかった。
それらドツクゾーン編の描写は、現実が不安定なのだと教えるような確信的な描写ではなかった。しかし復活編での描写は異なる方向へ踏み出したように思う。ガートルードが意識的に、しかも現実をマクー空間(ではなくてパラレルな世界だな)へ接続することなく自らを病院の院長として虹の園に溶け込ませたとき、なぎさやほのかが過ごしている日常の現実は組み替え可能なのだということになった。なぎさやほのかがプリキュアではないという地点までは組み替えられないようだが、いままで前提として安全だと思っていた現実が実は不安定なのだとなれば、なかなか困ったことになるだろう。
ドツクゾーン編での魔人たちの偽装は、常に今まで存在しなかった人間としてプリキュアたちの前に登場していたので、魔人たちが人間に偽装してもなぎさとほのかにとって虹の園の現実は安定的だったのだ。