イメージ通りのなぎさ、イメージを突き抜けるほのか

奈緒と美羽のなぎほの劇場で描かれているのは、とにかく気合いのなぎさとうんちく女王のほのかだ。

  • 美墨先輩:スポーツばりばりのスーパーヒロイン。かっこいい。
  • 雪城先輩:ディープブルーも真っ青の頭脳と知識、それでいてあの優しい笑顔。

言葉ではこう説明している。結果的に、なぎさは奈緒と美羽の期待をちゃんと満たす働きをした。しかしほのかは、彼女たちがそれまでもっていたほのかイメージを突き抜けている。

イメージ通りのなぎさ

こう書くとなぎさがあまりすごくないように見えるが、高校生の男子から点を取るのだからそりゃすごいわけだ。ただし「スポーツばりばりのスーパーヒロイン」というなぎさイメージとの対比で言えば、一時は崩れそうになったイメージをちゃんと守ったということになる(勝手なイメージなんだから別に守らなきゃいけないわけじゃないが)。とは言えなぎさがスーパーヒロインのイメージを満たせない(流れが変わらないままゲームを止めていた)ならば、奈緒と美羽のなぎさイメージは崩壊していたわけだ。そうなるとなぎさほのかへの憧れを通じてようやく奈緒と美羽に認知されたひかりは、結局あれほど受け入れられることにはならなかっただろう。
またここは奈緒と美羽のなぎさイメージとは違うところと思われるのだが、高校生に「もう、おしまいにしようか」と持ちかけられた時、なぎさはあきらめなかった。無印の第8話や第42話、マックスハートの第11話に描かれているように、なぎさはあきらめないというとてつもない長所がある。追い込まれたりくじけそうになることはあるのだが、そこで終ってしまうことはない。常に説明のつかないパワーがなぎさの中から湧いてきて、そのパワーが状況を動かしてしまう。
なぎさがあそこであきらめなかったことのすごさは、直後のほのかアドバイス奈緒美羽イメージを突き抜けるとんでもないものだったからあまり印象には残らない。奈緒美羽もおそらく気がついていないだろう。ただし高校生に終了を持ちかけられた時に決定権を持っていたのはなぎさだ。なぎさがあそこであきらめていたら、そもそもほのかのアドバイス自体が無くなっていた。

イメージを突き抜けるほのか

今回タイムアウトでのほのかは、頭脳と知識と笑顔とうんちく女王というイメージを突き抜けて余りある力を発揮した。それをちゃんと認識したのは美羽だけだったが、まあそれを言ったらなぎさの働きに感動したのは奈緒だったので、結局すごさが分かる人がそのすごさを分かるということだな。目の前にいる本物のほのかが、イメージよりもはるかにすごいからこそ、美羽はあれだけ感動している。