1 新たな敵

今度の魔人は三人というわけだ。そして今後の物語は前シリーズ(ドツクゾーン編と今まで書いてきたけれど、それだと区別がつかなくなるかも)とつながっている。まあこれは光のクイーンと闇のジャアクキング様が表裏一体という設定ならそうならざるを得ない。ジャアクキング様がほんとうに消滅してしまったら光のクイーンも消滅していなければならない。またジャアクキング様のほかに別の闇があるとすると光の側にも別のクイーン(またはキング)がいるはずであり、光の園も複数あることになる。そうするとメポミポが住む光の園が消滅したところでそれが直ちに世界が全て闇に覆われるわけではなくなる。それにプリキュアのような救世主(といってもいいだろう)も複数いることになり、プリキュアの背負うものがものすごく軽くなってしまう。まあそれでも身近な世界を救うという決意をしているなぎさとほのかにとってはよいかもしれないが、やっぱりいまいち軽くなってしまう。
それとジャアクキング様の分身が生き残ったということで、前回のクイーンは自らをも消滅させる覚悟でプリキュアに力を貸したと考えてもよい。クイーンがいなくなっても光の園は持つ。プリズムストーンこそが全てを生み出す光の力を持っているのである。
でもこうなると、ドツクゾーンが崩壊するという設定はどうなったのかという疑問が出てきてしまった。ジャアクキング様亡き後にもドツクゾーンは存在しているようだ。まあドツクゾーンの終わりという情況がどのようなものかが良く分からないので、今の情況がドツクゾーンの終わりなのかもしれない。もっと言えばプリズムストーンが手に入らなければドツクゾーンが終わるというジャアクキング様のお言葉は、ハッタリというかジャアクキング様の勝手な誇大妄想とでも言うべきものであったということかもしれない。結局のところジャアクキング様があの姿のままで存在できなくなるだけの話で、ドツクゾーンという場所は存在しつづけるということだったのかもしれない。ただジャアクキング様が消滅すれば、おそらく五人の魔人たちは消滅しただろうし、ザケンナーたちも消滅しただろう。ドツクゾーンに生きるもの全てが消滅してしまうという情況をドツクゾーンの終わりと言っていたとすれば、それはそれでひとつの終わりと言ってもいいだろう。

  • ひとり目の魔人は周囲の植物を枯らして誕生した。

前シリーズの魔人たちは、あのように種として誕生したのかもしれない。ザケンナー以外のドツクゾーンに存在するものたちは、ああして種の状態から生まれると。そうやってドツクゾーンにエネルギーを送り届け、ジャアクキング様は生き延びてきたのだろうか。またジャアクキング様と魔人たちはああして別の世界からエネルギーを吸収しないと生きていけないのかもしれない。寄生虫のようにどこか別の世界からエネルギーを調達しないと、彼らは消滅してしまうというわけだ。ジャアクキング様と闇の魔人たちが消滅すると言うのがドツクゾーンの終わりだとして、彼らがエネルギーを使うだけの存在ならば次々とエネルギーを求めて別の世界を食い尽くしてきたことにも説明がつく。

  • 人間であるどこかのサラリーマン角沢君の体を乗っ取って肉体を手に入れた

それはそれとして、魔人たちはああして種として存在を始める。そして侵攻先のエネルギーを吸収して成長し、侵攻先の世界で肉体を手に入れる。侵攻先の世界に生きるものたちとの戦闘を経て、生き残った者だけが存在を許される。そうした過酷な生存戦を生き抜いてきたのが、前シリーズの魔人5人だったのだ。
それではなぜ、前シリーズでプリズムストーンを奪いにきたのが種ではなくあの5人の魔人たちだったのかということだが、戦闘と簒奪だけの生存競争を勝ち残ってきたあの魔人たちには経験がある。そう、ポイズニーが語った経験の力だ。今回種から生まれた魔人はまだ動きも言動も思考も生まれたてでぎこちなかった。しかし5人の魔人たちはそうではなかった。彼らは長い生存競争の中で経験を身に付け、成長していたのだ。プリズムストーンを探して奪うと言うタスクはルーチンワークではないため、経験の力が必要だったと言うことだ。
で、今回の魔人は生まれたてでまだぎこちない。今回のシリーズでは、闇の存在も学び、成長する。闇の存在も成長する。これが今回のシリーズで重要なことになるかもしれない。
(以下時間切れのため明日分で更新予定)

  • 誕生直後に嵐を呼び寄せ膨大なエネルギーを蓄えた
  • ポルンが光の園の住人であることを知っている。というか光の園虹の園の区別がついている
  • なぎさとほのかに対して「お前たちがそうなのか」と言葉を発した。